古代ギリシャの哲学者の中には、主流派だけでなく、少数派の哲学者も存在しました。以下に、その中からいくつかの哲学者をご紹介します。
- ゼノン(キティオンのゼノン) (紀元前335年 - 紀元前263年): ストア派の祖であり、禁欲主義をとりました。
ゼノンさんの言葉 10選
- 「自然と一致した生」が目標である。
- 人々は自然の法則に従って生きるべきであり、自己の本性と調和することが幸福の鍵であるとゼノンさんは説いています。
- 「舌でつまずくよりは、足でつまずくほうがましだ。」
- 言葉を発する前によく考えることを示しています。失敗はあるものの、立ち上がって歩き出すことができるという前向きなメッセージです。
- 「自分自身が何ものであるかを究明せよ、気にいることだけ聞くのではなく。」
- 自己認識と探求を促す言葉です。他人の意見だけでなく、自分自身を知ることが大切です。
- 「他者を傷つけるかもしれない考え、願望、見解も解き放たれてしまいます。」
- 言葉は一度出たら元に戻せないことを警鐘しています。他人を傷つけないように注意深く言葉を選びましょう。
- 「自然本性(ピュシス)=徳=目的」
- 自然本性に従って生きることが目的であり、幸福につながるとゼノンさんは説いています。
- 「人間の自然本性は、宇宙の自然本性と連続している。」
- 自然法則に従って生きることが正しいとの考え方です。
- 「ストア派の生活態度」
- 自己制御と節制を重視し、他人に対しても同じような態度を持つことを示しています。
- 「一度口に出した言葉は決して元には戻せない。」
- 言葉を慎重に選び、他人を傷つけないようにしましょう。
- 「足でつまずいても、また立ち上がって、何事もなかったように歩き出すことができます。」
- 失敗はあるものの、立ち上がって前進することができるという前向きなメッセージです。
- 「自然本性によって起こることがらの経験にしたがって生きることである。」
- 自然と調和しつつ生きることが幸福であるとゼノンさんは説いています。
ゼノンさんは、宇宙の法則に従い自己制御と合理性を通じて、外部の状況に左右されずに内面の安定を保つ方法を説いています。これは、現代社会においても多くの人々にとって有益な指針となり得るのです。
- エピクロス (紀元前341年 - 紀元前270年): エピクロス派の祖で、快楽主義をとりました。
エピクロスさんの言葉 10選
- 「最高の善は快楽、最大の悪は苦痛なり。」
- 快楽とは、基本的な物質的欲求が満たされることを指し、それが人が人らしく生きるためには欠かせません。
- 「正義のもたらす最大の実りは心の平静なり。」
- 快楽を求めることによって、心の平静を得ることが、正義の最良の結果であるとエピクロスさんは考えていました。
- 「自然に強制を加えてはならず。むしろ、これに従うべきなり。」
- 自然な欲求は抑制しようとしてもできず、適度に満たしていくことが最良であるとエピクロスさんは教えています。
- 「自己の持てるものを十分に己にふさわしき富と考えざる者は、世界の主となるとも不幸なり。」
- 「足るを知る」ことの重要性を説いており、適度なところで満たされた感覚を持つことが大切だとエピクロスさんは述べています。
- 「死は存在せず。なんとなれば、われらの存在する限り死の存在はなく、死の存在あるとき、われらは存在することをやめるからなり。」
- 死について恐れることはないとエピクロスは主張し、死を感じることができないので、日々の自然な欲求を満たし、平静な心を追求することを良しとしています。
- 「自殺のためのもっともらしき理屈を持ち合わせる人はつまらぬ人間なり。」
- 自殺とは人間特有の不自然な行為であり、自然の一部であることに思いを馳せることで、何か気づきがあるかもしれないとエピクロスさんは述べています。
- 「魂は肉体から分離されると、すぐに煙のごとく消え去る。」
- 人間の魂は肉体と密接に結びついており、肉体から離れると存在を維持できないという考えを示しています。
- 「貧乏に甘んずることは栄誉ある財産だ。」
- 質素な生活を受け入れることによって得られる精神的な豊かさを価値あるものとしています。
- 「不正を犯したことが発覚せず隠しとおすのは難しい。発覚されないことについての保証を得ることは不可能である。」
- 不正行為は最終的には明るみに出るものであり、その結果としての不安からは逃れられないと警告しています。
- 「正しい人は最も平静な心境にある。これに反し、不正な人は極度の動揺に満ちている。」
- 正直さがもたらす内面の平和と、不正行為が引き起こす心の乱れを対比しています。
これらの言葉は、心の平静を保ちながら、自然な欲求を満たすことの重要性を教えてくれます。エピクロスさんの教えは、現代にも通じる普遍的な価値を持っています。
- アナクシマンドロス: イオニア学派(厳密にはミレトス学派)の一員で、自然哲学者として知られています。
残念ながらアナクシマンドロスの具体的な言葉や名言が残されているわけではありませんが、彼の思想や哲学から言葉を考えてみました。
- 「無限の可能性が、私たち一人ひとりの中に存在する」
- これは、我々が持つ可能性は無限であるという考えを表しています。我々は自分自身の限界を超えて成長することができます。
- 「全ての存在は、無限から生じ、無限へと帰る」
- これは、全ての存在が無限の宇宙から生まれ、最終的にはその無限の宇宙に戻るというアナクシマンドロスの宇宙観を示しています。
- 「自然の法則に従い、我々は生まれ、成長し、そして消えていく。それが生命のサイクルだ」
- これは、生命のサイクルが自然の法則に従っているという考えを表しています。我々は生まれ、成長し、そして死に、新たな生命が生まれる。
- 「我々は自然の一部であり、自然と共に進化する」
- これは、我々が自然の一部であり、自然と共に進化していくという考えを表しています。
- 「全ての事象は相互に関連しており、一つの事象が他の事象を引き起こす」
- これは、全ての事象が相互に関連しており、一つの事象が他の事象を引き起こすという因果の法則を示しています。
- 「我々の理解は無限に広がり、知識は常に進化する」
- これは、我々の理解と知識が常に進化し、無限に広がっていくという考えを表しています。
- 「我々の存在は、無限の宇宙の一部である」
- これは、我々の存在が無限の宇宙の一部であるというアナクシマンドロスの宇宙観を示しています。
- 「全ての存在は、時間の順序に従って、相互に影響を与え合う」
- これは、全ての存在が時間の流れの中で相互に影響を与え合うという考えを表しています。
- 「我々は自然の一部であり、自然から学び、自然に敬意を表すべきだ」
- これは、我々が自然の一部であり、自然から学び、自然に敬意を表すべきだという考えを表しています。
- 「我々の行動一つ一つが、無限の宇宙に影響を与える」
- これは、我々の行動一つ一つが無限の宇宙に影響を与えるという考えを表しています。我々の行動は、我々自身だけでなく、周囲の世界にも影響を与えます。
これらの言葉は、アナクシマンドロスの哲学を現代の言葉に置き換えたもので、彼の思想を反映しています。
まとめ これらの哲学者たちは、主流派とは異なる視点から哲学を追求し、それぞれの時代と環境に応じて、人間の存在や知識、倫理、政治などについて深く考察しました。その思想は、現代の哲学や科学にも影響を与えています。それぞれの哲学者は、自身の時代と環境に応じて、人間の存在や知識、倫理、政治などについて深く考察し、その思想は今日まで引き継がれています。